ごろうさん、がんですって

すい臓がん、肺がんの術後に、ココロとカラダの充実生活を目指します。

コンバージョン手術

ごろうのブログにお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
秋分の日、昼と夜の長さがほぼ等しく、極楽浄土とこの世がもっとも近くなる日、、、


というわけで、お墓参りに行くのであります。
電車内ではいつも通りのぼんやりタイム、電光掲示に「東西線で人身事故、、、JRは東西線との直通運転見合わせ」とあるをやはりぼんやりと眺めながら、「お彼岸なのに、、お彼岸だから?」と考えたりする。


2年前にすい臓がんのコンバージョン手術を受けた。その当時は「コンバージョン?」と聞きなれない感じだったが、昨日のすい臓がん患者会ではいろいろな人からコンバージョン手術の話題が出ていた。なるほど、がん医療は確実に進んでいる。みんなにチャンスが広がってほしい。


そうは言っても、である。すぐに手術はできないがんに対して、抗がん剤・放射線の化学放射線療法を行い、その結果で手術にコンバージョン(転換)できる割合は決して多くはない模様。(医師の経験、力量にも左右される部分もあるの? 私のコンバージョン手術は、動脈再建手術も加わって半日を要したのです)
患者も医師も家族もみんなみんな希望をもって治療にあたっているのに、、、


前回の診察の時に、ちょっと棋士に似た主治医が
「患者さんがみんながごろうさんみたいだったら良いのに、、」とつぶやいたのです。
私は主治医のこの言葉に泣きそうになった。いや、泣いた。この穏やかな先生はきっと多くのしんどい患者さんを診ていらっしゃる。患者にこんな風に真摯に向きあってくれる主治医との出会いに感謝なのです。


そんなわけで、電車内で電光掲示を見ている私は、走ってくる東西線に身を委ねてしまった人の苦しさは何だったのか、ぼんやり考えつつ、今生きている自分を想うのです。
やはり、自分が生きている意味はあるのだろうと。


正直、告知を受けた当時や、治療中も今の自分があるとは想像できなかったです。ショックを受けつつ、どこか冷静に短期の生活設計(いろいろな処理・お金の計算など)をしてきました。


でも今、生き続けていることで新たな現実と向き合わなければなりません。


・今までと同じペースで仕事はできない
・収入の大幅な減少、、、トホホ、、、


(自分なりに)モーレツ社員で、それなりに結果を出して、責任を負って、、、という、美しいモデルパターンにはもう、戻れません。だって体がもたないでしょう。今は経過観察中でも、「がんの再発」ということは現実的であり、
①継続性があり②責任の大きい仕事は避けた方がいいでしょう、と思ってしまう。


そうは言っても、パートで仕事をしていると、バリバリ音がするように仕事をしている常勤の人たちを見て、自分がレールから外れてしまった人間であるような気がしてしまいます。
「そこに自分もいたはずなのに」、と。
 彼らを羨ましく思う自分もいるわけです。


私に必要なのは気持ちのコンバージョン(転換)かもしれません。
私が生きるチャンスをもらえた意味は何か?
もっとシビアな状況の仲間や、命を落としてしまった仲間もいる中で、
自分が今、元気でいる意味は?


とりあえずのコンバージョン宣言として、
・パートタイムでも誠心誠意、笑顔で出来ることをやりましょう。
・今ある枠にはめて考えることをやめよう、面白いと思った世界に飛び込んでみよう。
(体調のよい時間だけと、こっそり始めたウーバーイーツ、これは面白いです。新しい世界です。変な仲間もできます)
・テレワークの見本に、、新しい仕事のスタイルのモデルケースになりましょう。
・おっと、家族に感謝の気持ちを伝えましょう。


すいません、お彼岸だというのに阿呆なつぶやきに最後までお付き合いいただき、
ありがとうございました。