ごろうさん、がんですって

すい臓がん、肺がんの術後に、ココロとカラダの充実生活を目指します。

抗がん剤入りまーす

 東京の街を見下ろす4人部屋の病室

自分以外は結構ベテランの患者さんかもしれない。
医師は主治医と研修医の先生も含めて
5人がチームを組みます、と説明を受ける。なんかすごい。


抗がん剤は
アブラキサンとゲムシタビンの併用療法
治療の手引きという小冊子をもらい説明を受ける。
さて、いよいよ点滴開始
濃いカルピスみたいなアブラキサン
ゲムシタビンは血管にビリビリとした痛み、痛い痛い。


初回から感じる副作用
午前の点滴でしたが午後には体に変調が、、、
①関節痛 股関節に膝関節にズンと痛みが。荷重するとズキンズキン。
②筋肉痛 大腿、ふくらはぎにじんわりと


 小冊子で見ると、現れる頻度は関節痛9%、筋肉痛3%、
いやいやいや、痛いですよ、ほんとに。重力割り増し感でトイレが遠く
感じます。
 初回からこれで大丈夫?

検査結果

すい臓尾部にガンが認められる
ガンの大きさと、位置により、すぐに手術はできない
現状では転移は認められないが、ガンが太い血管近くにあり、
ガンが飛んでいる可能性があること
痛みの原因はすい臓近くの神経叢にガンが浸潤していること


有名な棋士によく似た主治医は、わかりやすく穏やかに現状を説明してくれました。


方針としては
①まずは抗がん剤で転移を防ぎながら原発巣を叩くことが3か月
②抗がん剤の効果が認められたら放射線治療25回
③放射線治療の効果によって手術の可能性を検討する
とにかく、まずは1年頑張りましょう、、、と。


これまた穏やかに穏やかに説明してくれました。


もちろんショックでした。がんってわかっていたけれど、、、
先生、1年頑張りましょう、ってどういうこと?
だって、よりによってすい臓がんですから。
ステージがどうであろうとすい臓がんはガンの中でも悪質。
ネットで見れば見るほど暗い気持ちになるデータばかり。
同席してくれた家族には「ごめんね」としか言えなかった。
ほんとにごめんなさい。これからやりたいこといっぱいあるのに。


 ただ、とにかく痛くて痛くて、治療に入れることでほっとした気持ちが
大きかった。ショックと不安と痛みでふわふわした気持ちになりながらも
入院の支度をするのでありました。

PET検査

 5月、ゴールデンウイークの隙をぬうように東京の病院を受診しました。


とにかく検査ということでPET-CT検査です。指定された日時に地下の検査室に。


血糖検査と検査薬の注射後、ペットボトルの水を渡され、1時間の安静タイム。


「寝てくださいねー」と言われても緊張で眠れず、、とりあえず水を飲む。


おっ、これは、この水は「財宝」じゃないか!


東京ドームでバックスクリーンにホームランが飛んだときに看板が映るあれ、


超ラッキー!なーんてつぶやいても笑えない。


 それにしても携帯はもちろん、雑誌も持ち込めないので本当に寝るしかなく、


眠れない、眠れない、と思っていたのにあっという間に寝てしまったようです。


 時間になり検査室へ、ぐるぐる回る輪っかの中へ。そしてしばらくして造影剤を注射。


「熱い、熱い、熱い!」血管をお湯が流れるような感じが頭部、腹部、特に股間をぐるぐるしてから下半身へ、


本当に体中に血管が巡り、それがつながっているという、当たり前のことを実感する瞬間でした。


「ちょっと熱く感じますよー」なんて言われていたけど、


もう少し大げさに説明してもいいかも。とにかくびっくりしました。


 検査が終わり、再び安静タイム。この時にすでに結果はわかっているんでしょうね。


放射線技師の方は診断はしないし、余計なことを言わない。だけどわかっているはず、、

僕のすい臓に何があるか、、、

じっと近くで見ていた実習生の彼女にも良い症例になっているはず。


 でもとにかく今日は帰るだけなのです。